最近の私 パート4
で、面接の続きです。
完全に面接も終わったものと、リラックスしていた私でしたが。
従姉妹の
『早く、来て。次の面接希望者が待ってるわよ』
という言葉を聞いた途端、一瞬で面接官の顔つきに・・・
変るハズもなく。
「え~、うっそぉ」みたいな顔のまま
きっと、面接が終わって戻る頃には海老は無くなって
いるんだろうなぁと、食べかけの昼飯の事ばかり
考えながら、就職希望者の待つ部屋へと向かいました。
就職希望エントリーナンバー2、 23歳 女性
今回はなぜか、人事の人が同席せず二人っきりです。
気まずい・・・・・・。
「え~っと、ご出身は?」
『はい、○○省です。』
前回と同じく、全く知らない地域でした・・・・勉強しよう。
最初に夢について聞いてみることにしました。
おそらく、返ってくるであろう答えは
将来、日本で働きたいとか、日本語以外の外国語も
勉強したいとか、もう少し現実的ならマイホームを買いたい
結婚したい、といった辺りだろうと、勝手に予測しつつ
「あなたの夢は、なんですか?」
と、聞いてみると
『えっーと・・・・・・ないです。あははは(笑)』
「!!ッ」
スゴイ、正直。
面食らってしまいましたが、とりあえず、
「・・・あ、夢、ないですか?あはっ、あはっははは(笑)」
と、流して次の質問へ。
「あの、この会社に入って何をしたいですか?」
『えっ~、日本語を使った仕事をしたいです。うふっうふふふふ(笑)』
「!!ッ」
ある意味、100点。
突っ込む隙のない答えです。
「・・・・・・・ですよねぇ!!日本語ですよねぇ。あはっあはは」
す、すごい、なんてシンプルマインドなんだ。
なんかこの人、昔の中国の豪傑に通ずるものがあるなぁ・・・・。
少し、話しが外れますが、私は一時期、三国志や水滸伝といった中国の
小説にはまった時期がありました。
これらの小説には数多くの豪傑が出てくるのですが、どんなのが豪傑か
というと・・・・。
<豪傑の一例>
雪の日、飯屋に入る豪傑。
豪傑「うー、冷えるなぁ、おいッオヤジ!!、焼酎と肉を頼む。」
席に腰掛ける豪傑。
店主「申し訳ありません。酒はあるのですが、肉の方を切らしていまして野菜なら・・・・」
申し訳なさそうな、店主。
豪傑「・・・なぁにぃ~!!(他のテーブルを指差して)あいつらは肉を食っているではないかっ!!」
怒り出す、豪傑。
店主「いえ、あれは、前々から注文を頂いていたので・・・・」
また申し訳なさそうな、店主。
豪傑「あいつに、喰わせる肉があって、俺に喰わせる肉はないというのだなっ!!」
豪傑、全然ハナシを聞かない、。
豪傑、怒りに身をまかせ店主に鉄拳制裁、ついでに肉を喰っていた人達も
雪の中追いまくり、最終的には誤って自分から川に転落する。
<終了>
そうっ!彼等、豪傑はシンプルなんです。
上記の例から豪傑に関して
肉が出ない→怒る→殴る。
の構図ができることがわかります。
と、いうことは・・・・
内定が出ない→怒る→殴る。
の構図も無きにしもあらず・・・。
・・・・・・これは、生半可な気持ちで挑めばこちらがやられてしまう。
質の高い、質問を考えねば・・・・と、思案にふけっていると
業を煮やしたのか、豪傑娘から
『私、以前まで○○で働いていたんですよ。』
と、いきなり爆弾宣言。
「えっ、○○ですか!?(某有名日本企業 塗料関係)」
あれだけの大企業なら、絶対この会社より待遇が良いと
思うのですが、なぜ辞めたのかとても気になります。
上司とケンカでもしたのでしょうか?
それとも、肉が品切れと言われたとか・・・・・。
で、早速
「なんで、辞められたんですか?」
と、質問してみると・・・・・
『ええっ、実は・・・・・』
ゴクリッ
『シンナーの臭いが凄い・・・・』
・・・・・・・。
『ドア、開けただけで、ボロボロ涙が出てくるですよ。』
・・・・結構、普通。
「それは、きっついですねぇ」
『ええ、大変なんですよぉ、ふっふふ、ふっふふ(笑)』
「ははっ、はははは、(笑)」
『あははは、うふふふっ、ふはっはははは(笑)』
「あははははは、ははっはあはは(笑)」
『ふっははは、がっははぁ、がははは(笑)』
「あははははは、ははっは、あははは(笑)」
流石、豪傑細かい事は気にせず豪快に笑い飛ばして
くれます。
ただ、・・・ほっておけば、ずっと笑っていそうだったので
「あ、じゃあ、担当の人が来ると思うので、待っていて下さい」
と、言って外へ出ました。
結びに: 結果は聞いていませんが、
おそらくこの方も落ちたと
思います。